中北幸久、現代の意匠を提案
今までにない どこにもない ここしかない
今回から提示していく作品は、恐らく今までジュエリー界に存在しなかったと思えるアクセサリーです。
素材は樹齢100年以上の古木や土埋木の芯の部分がベースになっています。木の種類としては、おもに槇・栃・檜等を使用。
従来のジュエリー製品のように、金銀プラチナ等の貴金属では、重量の都合もあり大きな面を持つ立体構造の製品は、日常的に長時間使用するには無理がありました。そこで重量の軽減を図るため古木の芯の部分を削りあげ、古来より日本で使われてきた漆を塗り重ね「15-25回」、沈金・螺鈿・象嵌等を使い分け、その本体に真珠・宝石をセットして仕上げました。使用されている金属は主に18金・プラチナです。
進化し続ける伝統の技
現在一般に売られている国産真珠「主にアコヤ貝による養殖真珠」は、その多くが染料によって調色「色付け・着色」されたものであり、軽いシミ抜き「前処理」程度にとどめた自然色の真珠は、極めて少量しか流通していないのが現状です。最近この調色真珠を問題視する業者も見受けられますが、まだ少数の業者でしかありません。
そんな中、志摩市在住の業者仲間によって創設されたものに、一般社団法人・日本本命真珠協会があります。その主旨は、「従来の調色真珠を否定するのではなく、無調色の真珠と調色されている真珠を区分して、消費者に明記するべきである」というものです。
そのひたすらなる思いを受け止め、当工房に於いて製作された製品には、必ずその1点1点に素材の詳細を明記してあります。