盤の魚、弓引き

 正月十一日宇気比神社では、古くから伝わる盤の魚弓引が行なわれます。

 弓引き神事は、里区と大矢区から選ばれた子供が身を清め、二本の矢一対を大的、小的にそれぞれ二本づつ交互に射ます。見物の中からは他の地区の射手への妨害のために、的に石が投げられたりして行事が中断したり歓声があがったりと、厳粛な中にもユーモラスなところもある海の町ならでわの神事です。

 最後の一矢は海に向かって放ち、この「はずし矢」で今年の運勢を占って幕を閉じます。

 盤の魚は弓引きに先立って行なわれ、那都可志浦で獲れた大きなボラを手を触れずに、包丁と真箸だけで調理をします。御頭と尾を立て、鶴亀を表現して大漁満足を祈念する漁師の祭りです。

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