高潮堤防とチップアート

 昭和二十八年の十三号台風、三十四年の伊勢湾台風によって甚大な被害を受けたために出来たのが、高さ三メートル余りもある高潮防潮堤防です。それに増して、その外側へは国道二百六十号線が建設され、台風災害は格段に少なくなりました。

 そして、さくばくとした灰色のコンクリート製道路の胸壁に、潤いを持たそうと、浜島中学の生徒が魚の絵を描き始めたのが切っ掛けになって、背後の高潮堤防をもキャンバスに見立て、魚をモザイクタイルで表現することになりました。

 魚は浜島に水揚げされるものを、地元のお魚な画伯、柴原皖氏が描き、それをモチーフとしてチップアートとして仕上げています。

 魚を描くことに限りない愛情を注ぐ氏の画風と、チップアートの面白さが入り混じって、独特の芸術性が保たれています。

 

 

 

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