三重県は全国でも有数の長い海岸線を持つ自然豊かな水産県です。この豊かな海を綺麗な環境に保ち、次の若い世代に引き継いでいけるように以下の様な運動をしています。

磯部町穴川地区 青のり養殖現場
数年前までは手前のクイまで青のりを養殖していた。

                        合成洗剤の実験
合成界面活性剤(洗剤、シャンプー等に含まれる)が魚に与える影響を水槽で実験しました。
イサギ、アジ、ベラを海水30リットル入りの水槽へ入れました。


海水30,000cc:液体石鹸3cc  同:合成洗剤(ジョイ)3cc  同:シャンプー(メリット)3cc
を入れてかき混ぜる。


おおよそ2分後


10分後にはご覧の通り合成洗剤、シャンプー入りの水槽の魚は全て死にました。
一方液体石鹸入りの魚は平然と泳いでいます。

台所用合成洗剤、シャンプーの界面活性剤の含有量測定結果

  陰イオン界面活性剤(mg/l)⇒ppm 非イオン界面活性剤(mg/l)⇒ppm 平成14年5月17日測定
キッチンココナツ       5,300
チャーミーグリーン     44,000
アピオスーパークリーン

71,000

ヤシノミ洗剤     41,000
フレッシュ     20,000
ジョイ   120,000
ヴィダルサスーンss3     52,000 シャンプー
ラックススーパーリッチ     52,000

  〃
メリット     71,000   〃
ダヴ     36,000   〃
測定方法 メチレンブルー吸光度法 上水試験法 カリウムテトラチオシアン酸亜鉛(U)法  
備考
 界面活性剤は他にも陽イオン、両イオンがあります。 
 現実には上記の数値以上の界面活性剤が含まれていると思われます。
 合成洗剤には○○%と書かれているものもあります。1%は10,000ppmと云うことです。
 シャンプーには表示義務がありません。

         

応募ポスター入選作品発表

平成24年12月

 本年も 「きれいで豊な海を未来へ残そう」をテーマにポスターの募集しましたところ、志摩市内の小中学生から小学生233点、中学生121点、合計354点の応募 をいただきました。
 ここにポスターの入選作品をご紹介致します。
 

            平成24年(第11回)募集ポスター入選作品
(中学生の部)

特選 (3点)

    

      東海中学校2年生 大畑 原見

   

東海中学校1年生 中村 広海

       

安乗中学校3年生 仲野 和歌奈

佳作 (5点)    
         

東海中学校2年生 天白 流石

 

   

東海中学校2年生 山下 亜耶乃

 

     

文岡中学校2年生 小倉 三葵

 

 

文岡中学校1年生 奥野 百合香

 

磯部中学校2年生 阪本 百音

 

 

 

(小学生の部)

特選 (3点)

 

立神小学校6年生 濱口 響

       

基小学校2年生 稲葉 ひとき

  

和具小学校1年生 松尾 瑠璃

佳作 (5点)    
   

波切小学校2年生 濱口 虎白

       

         

  越賀小学校6年生 山際 大斗

 

       

磯部小学校4年生 西井 せり

       

   志島小学校6年生 向井 直子

 

   

立神小学校2年生 西尾 夢乃

 

 


■家庭排水の放流水質測定結果報告
 平成13年8月4日 (晴) 水質測定結果     単位 ppm

場 所

TSS

TOC

NO3

SUR

COD

BOD

時 間

越賀(消防倉庫付近)

<2.5

5.8

15.4

5.8

3.4

7.6

午後1:02

<2.5

7

2.8

5.8

4.7

8.8

 〃 8:47(夜)

和具(旧公民館横)

15.6

13.1

1.3

9.7

9.3

16.8

 〃 1:15

19

9.8

<0.2

6.6

7.3

13.4

 〃 8:38(夜)

片田(金剛院付近)

16.8

6.7

0.2

3.5

5.5

8.9

 〃 1:43

波切(オートキャンプ場)

4.9

7

6.3

6.9

4.1

9.2

 〃 1:58

甲賀(幼稚園付近)

18.4

5.3

<0.2

2

4.8

7.5

 〃 2:18

国府(東海川)

26.6

4.5

<0.2

0.6

4.7

6.6

 〃 2:35

鵜方(前川 近藤医院横)

15.8

7.5

3.3

5.6

5.4

10.2

 〃 2:55

11

9.2

2.4

6.3

6.8

11

 〃 9:20(夜)

磯部(旧 川八付近)

<2.5

<1.0

0.6

<0.5

<0.5

<0.5

 〃 3:23

※赤い数値は水産環境水質基準値、又は守ってほしい数値をオーバーしている所です。
 
■用語解説

TSS
(懸濁物質量)
水中の泥や砂・有機物・プランクトン等による水の濁りの事。
降雨後に濁るのは泥などの影響があるが、平時水が濁っているのは有機物によるもので、このことから水質汚染の指標としている。水質汚染の目安になるがあまり正確ではない。水質環境水質基準によると河川では25ppm以下、海水では5ppm以下がのぞましいとある。

TOC
(有機炭素量)
水中に溶解する有機物内に存在する炭素の量。
BODとCODを合わせた様なものです。従ってTOCの数値が高いと云うことは、水中の汚濁物が多いと云うことです。

NO3
(硝酸態窒素量)
水中の亜硝酸・硝酸の合計の窒素量。自然界の河川では1ppm以下の0.3〜0.8ppmである。水質汚染の一指標。

SUR
(界面活性剤)
この測定数値の殆どが合成洗剤や、シャンプー等に含まれる合成界面活性剤の検出数値である。水産環境水質基準はないが、研究者の言を借りれば1ppm以下がのぞましい。

COD
(化学的酸素要求量)
水中の有機物が酸化(化学反応)により分解される時に要した酸素量のことで、水質汚染指標となる。主に海水の汚染指標として使われる。環境基準値は3ppmであるが自然海水では、通常1ppm以下の0.4〜0.8ppmで、汚染が進むと1〜4ppmになることもある。水産環境水質基準によると海水では2ppm以下がのぞましいとある。

BOD
(生物化学的酸素要求量)
一定量の水中の有機物が細菌・微生物により分解するときに要した酸素量。水中の分解可能な有機物量をあらわす、つまり腐敗性の有機物量をあらわす。
BODとDO(溶存酸素量)とは非常に関連性がある、BODの高い所は溶存酸素量は少なくなる、又この逆もいえる。主に河川の汚染指標に使われる。
環境基準値は5ppmである。水産環境水質基準によると3ppm以下がのそましいとある。
■注意事項
排水ときれいな水を同量混ぜると希釈されて水質測定値はおおよそ1/2になります。磯部の神路川のように絶対流量が多い所では水質測定値は低くなります。
※この水質測定値は西華産業(株)販売のPASTEL・UV簡易水質測定器による


英虞湾底質(泥)COD測定報告
(市委託調査機関による定点観測 いずれも8月調査)     単位ppm

場   所

平成7年

8年

9年

11年

12年

13年

15年

16年
志摩市浜島町浜島 40.4 46.1 41.7 50.7 61.0 52.9 54.0 53.9
志摩市浜島町迫子    25.3 43.9 32.7 59.0 63.1 61.4 67.8 67.0
志摩市浜島町塩屋 34.3 41.8 48.1 61.7 65.8 65.7 63.1 60.0
志摩市阿児町鵜方 52.5 70.7 50.4 38.6 36.8 37.4 39.8 46.5
志摩市阿児町神明奥 44.8 61.8 48.4 54.6 61.4 55.6 64.4 50.5
志摩市阿児町立神 27.5 63.8 29.8 54.3 55.6 44.7 45.9 42.1
志摩市大王町波切 45.2 69.2 72.4 54.8 71.1 83.3 86.6 69.5
志摩市大王町船越(半女) 40.3 56.4 67.5 52.1 55.6 48.2 54.3 46.6
志摩市志摩町片田 38.6 53.8 50.4 67.5 75.2 65.7 66.5 46.7
志摩市志摩町布施田 32.6 54.9 45.6 57.2 53.6 45.0 50.9 46.8
志摩市志摩町和具 42.7 45.4 46.9 47.4 45.9 45.5 52.1 46.8

           

底質におけるCODの基準値は社団法人日本水産資源保護協会では20ppm以下が望ましいとなっていますが、上記の数値をご覧いただければ英虞湾に流入する家庭排水等に含まれる有害物質が海を汚染していることを実感していただけるのではないでしょうか。

 

平成22年の運動方針

-会員自身および住民に対しての運動-
漁業者が自家汚染しない運動(水産養殖事業をすることにより、水産廃棄物で漁場を汚さない)
合成洗剤を使わない、贈らない運動
環境ホルモン等の有害性を住民に知らせる為の運動
会員に活動内容等、情報提供を積極的に行う
インターネットを利用した"会"の活動紹介と入会案内
その他環境に良いと思われる事業の推進
  (本年度も小中学生を対象にポスターの募集を行います)
-行政に要望する運動-
合成洗剤をはじめ、人工有害物質の危険性を住民に知らせ、またその規制を求める運動
環境ホルモン等が海の生物に与える影響を認識し、その防止策を積極的に進める事を求める運動
生活排水の浄化を早期に適切な方法で行うように求める運動
  (下水道排水、合併浄化槽排水、公衆トイレ排水等の放流水の水質調査)



 
◆森海イシマキ研究会HTML
◆森が消えれば海が死ぬ 松永勝彦著 本の紹介

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志摩の海を守る会/三重県志摩市大王町船越/TEL & FAX 0599-72-2150/会長 山際 優